お家が建つまでの流れ

「憧れの注文住宅を建てたい!」
と決意が固まった方でも、実際に注文住宅が完成するまでどのような流れで進んでいくのかわからない方や、まず何から始めていいのかわからなくて不安といった方も多いのではないでしょうか?
実際に家づくりをした人たちの多くも、
「検討・決定することが多すぎる」
「何からはじめていいのかわからなかった」
など同じ悩みを抱えながら進めています。
(出典:リクルート住まいカンパニー「注文住宅3年以内建築者調査」2018年9月)
注文住宅をスムーズに建てるためには、家づくり全体の流れを理解し、ポイントでどのようなコトやモノが必要かになるのかを事前に知っておくことが大切です。
そこで、今回は注文住宅の完成までの大まかな流れを解説していきますので、注文住宅を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
1.支払い予算の検討
まず家づくりを始める前に、家づくりにかかる全体の予算考えなくてはなりません。
注文住宅は要望次第でどんどん理想に近づけていくことができますが、それに比例して予算も膨らんでいきます。
あれもこれもと取り入れようとすると予算をオーバーしてしまうことも珍しくありませんので、将来設計を考えた無理のない返済計画を立てることが必要です。
借りられる金額ではなく、将来のリスクも想定して無理なく返済できる予算を決めましょう。
金融機関から住宅ローンを借り入れることが多いと思いますので、住宅ローンのシミュレーションツールを使用したり、ライフプランセミナーなどに参加して自分たちにとってどのくらいに返済額がいいのか直接相談したりするなどして全体の予算を予め決めておきましょう。
予算を予め決めておくことで、必ず実現したいこと、可能であれば取り入れたいことなど後のプラン設計の際に取捨選択しやすくなり、スムーズにプラン設計を進めることができます。
2.ハウスメーカー・土地探し
予算がある程度決まったら、実際にどんなお家を建てたいかイメージを膨らませていくと同時に、土地がない人は土地探しを平行して行います。
ハウスメーカーの中には土地探しも手伝ってくれる場合もあるため、気になるハウスメーカーが見つかったら土地も探していることを相談してみてもいいかもしれません。
また、土地を既に持っているという人も、建ぺい率と容積率によって建てられる住宅に違いがあるため、持っている土地にどのような家が建てられるか相談するようにしましょう。
そして、注文住宅で意外と時間がかかるのが土地探しです。
お家のデザインや間取りを考えることに頭がいってしまいますが、注文住宅を考えている人は土地探しを早い段階で行うようにしましょう。
ハウスメーカーが決まっても、土地が決まらずに家づくりを進めることができない人も多くいます。
もちろん、今後はらしくでハウスメーカーや土地探しの情報も発信していきますので、チェックしてみてくださいね。
3.実際に見学する
気になるお家やハウスメーカーが見つかったらまずはモデルハウス見学や、完成見学会などに参加してみましょう。
大手ハウスメーカーなどは、モデルハウスを構えていることも多いですが、小さな工務店などモデルハウスが無い代わりに、実際に建てたお客様のお家を完成見学会として公開していることが多いです。
完成見学会はその時限りの場合がほとんどため、少しでも気になるなぁと思ったら後から後悔しないためにも積極的に見ることが家づくりを後悔しないポイントであったりします。
実際に見学する際はただ見にいくのではなく、目的を持って見学することが大切です。
モデルハウスで見るべきポイントはこちら
https://rashiku.fukushima.jp/magazine/365/
4.プランや見積りを依頼する
資料請求や実際に見学してお気に入りにハウスメーカーが見つかったら、実際に打ち合わせを行い間取りプランや概算の見積りを出してもらうようにしましょう。
この時の打ち合わせで要望を伝えきれない状態で概算の見積りを出してしまうと、その後のプラン確定の際に大きく金額が増えてしまうことがありますので、どのようなお家を建てたいのかデザイン・間取り・設備など要望を具体的に伝えるようにしましょう。
5.工事請負契約を結ぶ
注文住宅を建てるハウスメーカーが決まったら、そのハウスメーカーと工事請負契約を結びます。
工事請負契約後の変更は、変更の契約による追加費用の発生や、変更できる点とできない点がありますので、工事請負契約を結ぶ前に、希望の仕様や設備など必要事項が揃っているか契約内容をしっかりと確認することが大切です。
また、契約を結ぶ際に建築費のいくらかを手付金として支払うこともありますので、キャンセルした際の手付金の取り扱いなどに関しても確認するようにしましょう。
6.プランの確定
前もって打ち合わせしていた内容を踏まえて最終的なプランを決めていきます。
最終プランを決める際に注意点がありますので、下記の点に注意しましょう。
・地盤調査(地盤によっては改良工事が必要な場合もあるためその場合は見積に反映してもらう必要があります)
・市区町村に建築確認の申請
・住宅ローンの仮審査
最終プランでの建築確認の申請と住宅ローンの仮審査が無事に通過したら、金融機関と住宅ローンの本審査に移ります。
本審査が無事に通過したら金融機関とローン契約を結びます。
金融機関によっては、ローンのお金が手に入る前に注文住宅を建てる事業者へ段階的に支払いを行わなければならない場合があります。
その場合はお家が完成してローンのお金が入ってくる間のつなぎとして、つなぎ融資が必要になりますので、費用の支払いの流れもお願いするハウスメーカーにしっかりと確認するようにしましょう。
7.着工
契約が完了したらいよいよ新築工事スタートです。
施主様の希望で工事が始まる前に安全祈願として地鎮祭を行なったり、骨組みが完成した時に上棟式を行なったりするなどを選択することもできます。
現在は地鎮祭のみで上棟式を省く施主様もだんだんと増えてきていますので、施主様の都合に合わせて選択するといいでしょう。
工事期間は着工から完成まで概ね3ヶ月〜6ヶ月程度が一般的です。
8.竣工・引き渡し
建物が完成(竣工)したら、建築確認申請の通りに建てられているか市区町村から完了検査を受けます。
建物の引き渡し前に、立ち会いで不具合や傷などのチェックを行い問題なければ正式に引き渡しとなります。
賃貸などに住んでいる方は引き渡し時期に合わせて引っ越しの準備なども必要になるので、スムーズに引っ越せるように前もって準備を進めておくことも忘れないようにしましょう。
工務店などでは、引き渡し前に完成見学会として一般のお客様に見せてもいいか協力を頼まれることも多いですので、施主様の善意で判断するとよいでしょう。
以上が注文住宅の引き渡しまでの大きな流れです。
注文住宅は打ち合わせや書類の準備などが多く、それだけ時間や手間がかかりますが完成したお家を見たときの喜びはひとしおのことでしょう。
ぜひ、大まかな流れを抑えて夢のマイホームづくりに役立ててみてくださいね。
写真提供:吉成建築